廬山寺に桔梗を見に
桔梗は初夏から9月末まで咲いているということでしたので、まだ見られるかしらと廬山寺に行ってみました。(2016年9月7日)
廬山寺のある場所には、紫式部の曾祖父が建てた邸宅があり、紫式部もそこに生まれ育ち、結婚、出産、執筆もそこでしたのだそうです。
廬山寺は御所の横の寺町通にありますが、平安時代には御所はもっと西、千本通にありました。
門前に行ってみると、「桔梗咲いています」と書いた紙が貼ってありました。
門をくぐると、正面に大師堂があります。
元三(がんざん)大師良源は比叡山の高僧で実在の人ですが、平安時代より厄よけ大師として信仰を集めてきたそうです。
大師堂をお参りしてから、少し奥の受付で拝観券を購入し、御朱印をお願いしておいて、入ると、桔梗が咲く源氏庭に面した廊下に出ました。
源氏物語に登場する少女が喜びそうな、かわいらしいお庭で、紫の桔梗がまだまだ美しく咲いています。
庭には出られず、小さいデジカメで撮ったら、なんかだしょぼく写ってしまいましたが、実際にはもっと花が目立ってきれいでした。
ご本尊はこの庭を眺めるような位置に安置されていました。
平安時代の阿弥陀如来と両脇待座像は、優しげな、見る人を安心させる表情の仏様たちです。
左側の勢至菩薩はそこに展示してある写真で見ると後ろ側の衣が躍動的で魅力的なようですが、角度的に実際に見る事ができません。
ゆったり桔梗を眺めてから、御朱印を受け取り、きれいな桔梗をモチーフにした絵はがきがあったので、療養中の親戚の人に出そうと思って、一枚買いました。
御朱印には角大師のスタンプも押されていました。
角大師とは、最初にお参りした大師堂の元三大師が、疫病神を追い払うために鬼の姿になったとも、内裏に参内したときに女官に招き入れられた時に鬼のような姿になって邪念を払ったとも言われる姿を現したもので、厄よけの護符として、民家に貼られたものだそうです。
前に、近江商人の家を見学したときに、壁に貼ってあって、悪魔みたいだけどちょっと愛嬌がなくもないこの絵は何だろうと思った謎が解けました。
角大師は顔が元の字と重なってよくわかりませんが、しゃがんで左手を膝に置いています。
廬山寺公式サイトはこちらです。