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京都生活 ー雨音に惚れてー

東京から京都に越して来て築90年?の家に住んでいます。見に来ていたときに降り出した突然の雨がトタンの部分に当たる音に惚れて決断した家です。おもしろいこと、すてきな場所、京都について感じたことについて綴ります。

京都国際マンガミュージアムで再会

今日の新聞で、京都国際マンガミュージアムの館長に荒俣宏氏が就任のニュースを見ました。マンガミュージアムには、ちょうど昨日行って来たところです。

 

なぜ急にマンガミュージアムに行こうと思い立ったかというと、小学生の頃続きが読みたくてたまらなかった、わたなべまさこさんの「従姉妹マリア」が資料室にあることを、検索していて知ったからなのです。

「従姉妹マリア」は週刊マーガレットに連載されていたのですが、小学生の頃は、母が夏休みに旅行に行く時以外にはマンガを買ってくれなかったので、ところどころ級友に見せてもらったものの、毎週は借りられず、今でも時々あのストーリーはどうなったのだろうと思っていたのでした。

 

両親が離婚して母と暮らしていたマリアは母が亡くなってから父のお城(!)に引き取られるのですが、海の事故で死んだと思われるけれど遺体が見つかっていない母違いの従姉妹の存在がマリアを苦しめ、その従姉妹を溺愛していたずっと年上の従姉妹に意地悪をされたり、ついにはマリアの亡霊が現れたり、などというミステリアスなストーリーです。

 

その作品に半世紀ぶりにマンガミュージアムで再会したのでした。

まず、入り口の券売機でチケット(800円)を購入して中に入ります。

ミュージアムショップと各国語のマンガ、特に日本の漫画の各国語訳が置いてあるコーナーを通り抜け、ワクワクしながら3階の研究閲覧室に向かいました。

 

お目当の「従姉妹マリア」は普通の書架ではなく、研究閲覧室にあるのです。研究閲覧室を利用するときは、初回に登録が必要です。一応マンガを研究している人のための部屋ではありますが、郷愁から読みたい人にも解放されています。

用紙に記入が終わると、担当職員の方が写真を撮って、登録証を作ってくださいます。

 

いよいよ、本を出していただいて、読み始めますと、少女時代が蘇りました。と言いたいところですが、最初はちょっと色々ツッコミを入れたくなりました。

 

主人公はフサフサした金髪に、真っ黒な瞳の女の子。(そんな人っているのかしら。確か「パルムの僧院」にそんな珍しい取り合わせが父親が誰か物語っている、みたいなくだりがあったような気はするけれど。)

上品で美しい母と、有色人種と思しきばあやと丘の上の豪華な家に住んでいて、母子家庭とはいえ、私たちの世代の小学生ぐらいの女の子が憧れるようなドレスを纏っています。そしてなんと、別れた父親ウィンザー城に住んでいるんです。

今になるとちょっと気恥ずかしい設定ですが、こういうのが、半世紀前の日本の女の子たちの憧れだったのだわ。

だんだんと懐かしく少女の頃のワクワクが思い出されて、妹とよく真似をして描いていたことも目に浮かんで来ました。この箇所は読んだ、というところも記憶にありました。

 

わたなべまさこさんは、さすがにストーリーの展開などがうまくて、「レベッカ」みたいな心の葛藤や恐怖、謎めいた出来事が毎週少しずつ連載されていたのですから、次の号を待ちかねて発売日に書店へと走った少女たちがさぞかしたくさんいたことでしょう。

やっと念願が叶いました。

 

ミュージアムの建物は、元は龍池小学校という学校で、その面影を残しています。ヒールの靴で歩くと、木の床がドカドカと音がします。書架の前にあるベンチでは、結構たくさんの人が読みふけっています。靴を脱いで入る、遠目に絵本のように見える本が並んだコーナーでは、寝そべって読んでいる人も多くいました。季節がいい時には外の人工芝の上で読むこともできます。

 

喉が渇いてしまいましたが、飲み物は持ち込み禁止、併設のカフェで、ということです。こぼす人がいると困るのでしょうけど、ちょっと残念。

 

館内は撮影禁止でした。

 

公式サイトはこちら 京都国際マンガミュージアム