年越しと初詣 喫茶・静香さん
誰より暇なはずの私だというのに、書く時間が取れないまま、もう明日は七草。
年末は、25日に北野天満宮の終い天神に行きました。
北野天満宮では、毎月25日に天神市がありますが、12月は一年の締めくくりということで、終い天神と呼ばれています。
初詣より人が多いんじゃないか、という声も聞こえたくらい、たくさんの人で賑わっていました。
すでに初詣の準備ができていました。
概ね境内には食べ物屋さんが多く、外の道には古着、骨董のお店が並んでいると言えます。
西側には鉢植え、お正月用の根引きの松など。
私は気に入ったはぎれなど購入し、上七軒の老松のお店の前で炭で炙りながら売っているふの焼きを買って食べました。山椒が効いたスパイシーな味噌餡が入っていて、もみじ園でしか売っていないお菓子「大茶会」がなかった残念さの埋め合わせができました。
京都で最古の花街である上七軒でも、天神市の時には外に商品を並べているお店もあります。
カステラ・ド・パウロに行こうと思ったら、だいぶ待つようで、午後も予定があったのであきらめ、途中今出川通の週末3日間しかやっていないパン屋さんプチ・メックか惣菜パンの種類が多いマリー・フランスで買って家で食べようと思って、自転車を漕いでいると、前に通った時は休業していた静香さんが営業していて、外に「フルーツサンド」など看板が出ていたので、思わず入りました。今出川通に面していて、千本通より少し西です。
前は天井にヒビが入っていたりして気になっていたのですが、綺麗に直してあって、壁が白く明るい感じになっていました。レトロな床やテーブルと椅子は変わっていません。改装のための休業だったようです。
何しろ、創業が昭和12年、なんでも静香さんという芸妓さんが始め、その後他の女性が引き継いだのだそうです。
京都に越してきて割とすぐの頃入った時、若い男性しか見えなかったのに、「いらっしゃいませ」と女性の声がして、不思議だと思ったら、カウンターの陰に小柄なおばあちゃまがいらしたのですが、その方がオーナーと思われます。
造りからして、昔は出入り口の右側でタバコを売っていたようですね。
今回は若い人ばかりが働いていました。
フルーツサンドにも惹かれたのですが、だし巻き卵のサンドウィッチというのが試してみたくなりました。
サンドウィッチのうち、半分がだし巻き卵、もう半分は普通の刻んだゆで卵をマヨネーズで和えたものです。
すごいボリュームでした。メニューには「ハーフ」というのがあったのですが、食べ盛りの学生でもなかったら、そちらで十分でしょう。小さなサラダが付いています。
パンの厚みも中身のボリュームを支えるためか、普通のサンドウィッチより心持ち厚めです。
カツサンドには同じ経営の串揚げ屋さんのソースを使っていると書いてあって、それも美味しそうだなと思ったのですが、だし巻き卵サンドにもソースが使ってありました。美味しいのですが、味が強いので、おだしの味があまりよくわからないのがちょっと残念かな。
午後は京都ギリシアローマ美術館のイベントで、古代地中海文明がアジアに伝播し、いかに融合したかの講演を聞きました。
久々にスケールが大きくて、中央アジアなどの見知らぬ異国の写真を見せていただきながら興味深いお話を聞いて、時間があっという間に過ぎました。
自家製のお菓子も美味しくて幸せになれました。
26日からは大掃除やら、雑用、お正月の準備など手抜きしながらも一応して、お正月を迎えました。
大晦日は、おけら参りと言って、八坂神社で火縄に火をもらって消さないように持って帰って神棚のお灯明をつけたり、お雑煮を炊く行事が今も受け継がれており、お参りに行く方も多いようです。
除夜の鐘もつかないまでも聞きに行きたかったですが、風邪引きの人が多い時期に、家に帰ってからお風呂に入れないのは辛いので諦めました。お隣と密接している京都の家では、あまり深夜にお風呂を使うのはご迷惑になるもので。
三が日、東京ではお澄ましに四角く切ったお餅のお雑煮でしたが、郷に入っては郷に従えというわけでもありませんが、丸餅で白味噌仕立てにしてみました。生協のお雑煮用白味噌、普通の白味噌よりさらに濃厚な感じで、濃いめにするとこっくりとして美味しいです。
初詣は下鴨神社に行きました。
縁結びの神様のところには若い人たち(若くない人もいましたが)が並んで順番を待っていました。ここには2本の木が途中でくっついている連枝の木があります。いらっしゃる機会がありましたら、よくご覧になってくださいね。
本殿のところには、干支別の小さなお社もあります。
御手洗池のところには、水につけると文字が浮かぶ水みくじを水につけている人たちがいました。