瑠璃光院
紅葉は見頃が過ぎてしまったとわかっていましたが、普段一般公開していないので、前から一度拝観してみたいと思っていた八瀬の瑠璃光院に、昨日行きました。
大原行きのバスで、八瀬駅前で降り、橋を渡って少し戻ると、瑠璃光院の矢印があるので、すぐわかります。それに、同じバスで、他にも降りたかたたちがいました。
京都市もこの辺りまで来ると、「山里」の様を呈しています。
かろうじて、まだきれいな紅葉もありましたが、いちばん見頃で散り敷く落ち葉が乾く前だったなら、どんなにか美しい事でしょう。
それでも、だいぶ冬景色に近づき始めた晩秋の風景もよい感じでした。
八瀬という地名は、大海人皇子が矢傷をかま風呂で癒したことからついたそうです。
かま風呂というのは、サウナみたいなものでしょうか。
友人は、祇園祭の時に、この八瀬に泊まって、昼間祇園祭を見物し、夜温泉でゆっくりするのを年中行事にしています。
瑠璃光院の入り口に拝観料を払い、石段を上ります。
拝観料2000円には少し驚きましたが、写経のお手本と用紙、ボールペンがいただけて、近くのルネ・イカール美術館にも入れます。(美術館は春と秋に期間限定で開館 入場は無料)
鯉を眺めながら小さな橋を渡ると、玄関があります。元は個人のお屋敷だったとか。
大正末から昭和の始めにかけて、数寄屋造りに大改築され、庭もその時に造営されたとのこと。
2階にあがると、写経ができるスペースがあって、机に向かっている人たちがいました。
先に進むと、左手に2面がガラス戸の部屋があって、紅葉その他の木々や、庭が見渡せます。雑誌やガイドブックに載る写真はその眺めですが、私はうまく撮れなかったので、公式サイトでごらんになってください。
反対側の窓からはこんな景色
阿弥陀三尊来迎図の前で、ご住職がお経を読んでいらっしゃいました。
御朱印が置いてあって、自由に取って、志は鳩摩羅什の記念碑(でしたか?)のための募金箱に入れてくださいと書いてあるところで、一心に記帳している女性がいました。
その人が書き終わって立ち上がったので、見ると、丁寧な達筆で上海市と書いて記名してありました。
1階に降りて庭を見ると、緑の苔に木漏れ日が当たり、せせらぎの水音が心地よいです。石を組んで段差が作ってあるところを、水が小さな滝のようの流れて音をたてているのです。これが「瑠璃の庭」です。
お寺の反対側は谷に向かっていて、向こうのほうに山が見えます。
帰りに、ルネ・イカール美術館に寄りました。
お寺に付随する施設だそうですが、おしゃれで官能的な女性を描いた版画を、コレクターの邸宅をイメージした建築に展示していて、お寺と、この美術館の取り合わせもなかなかおもしろく思えました。
レトロなホーム。
帰ってから、かま風呂を見学するのを忘れてしまったことに気付きました!
また次の機会のお楽しみにしましょう。