京都生活 ー雨音に惚れてー

東京から京都に越して来て築90年?の家に住んでいます。見に来ていたときに降り出した突然の雨がトタンの部分に当たる音に惚れて決断した家です。おもしろいこと、すてきな場所、京都について感じたことについて綴ります。

瑠璃光院

紅葉は見頃が過ぎてしまったとわかっていましたが、普段一般公開していないので、前から一度拝観してみたいと思っていた八瀬の瑠璃光院に、昨日行きました。

 

大原行きのバスで、八瀬駅前で降り、橋を渡って少し戻ると、瑠璃光院の矢印があるので、すぐわかります。それに、同じバスで、他にも降りたかたたちがいました。

 

京都市もこの辺りまで来ると、「山里」の様を呈しています。

かろうじて、まだきれいな紅葉もありましたが、いちばん見頃で散り敷く落ち葉が乾く前だったなら、どんなにか美しい事でしょう。

 

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それでも、だいぶ冬景色に近づき始めた晩秋の風景もよい感じでした。

 

八瀬という地名は、大海人皇子が矢傷をかま風呂で癒したことからついたそうです。

かま風呂というのは、サウナみたいなものでしょうか。

友人は、祇園祭の時に、この八瀬に泊まって、昼間祇園祭を見物し、夜温泉でゆっくりするのを年中行事にしています。

 

瑠璃光院の入り口に拝観料を払い、石段を上ります。

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拝観料2000円には少し驚きましたが、写経のお手本と用紙、ボールペンがいただけて、近くのルネ・イカール美術館にも入れます。(美術館は春と秋に期間限定で開館 入場は無料)

 

鯉を眺めながら小さな橋を渡ると、玄関があります。元は個人のお屋敷だったとか。

大正末から昭和の始めにかけて、数寄屋造りに大改築され、庭もその時に造営されたとのこと。

 

2階にあがると、写経ができるスペースがあって、机に向かっている人たちがいました。

 

先に進むと、左手に2面がガラス戸の部屋があって、紅葉その他の木々や、庭が見渡せます。雑誌やガイドブックに載る写真はその眺めですが、私はうまく撮れなかったので、公式サイトでごらんになってください。

rurikoin.komyoji.com

 

反対側の窓からはこんな景色

 

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阿弥陀三尊来迎図の前で、ご住職がお経を読んでいらっしゃいました。

 

御朱印が置いてあって、自由に取って、志は鳩摩羅什の記念碑(でしたか?)のための募金箱に入れてくださいと書いてあるところで、一心に記帳している女性がいました。

その人が書き終わって立ち上がったので、見ると、丁寧な達筆で上海市と書いて記名してありました。

 

 

1階に降りて庭を見ると、緑の苔に木漏れ日が当たり、せせらぎの水音が心地よいです。石を組んで段差が作ってあるところを、水が小さな滝のようの流れて音をたてているのです。これが「瑠璃の庭」です。

 

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お寺の反対側は谷に向かっていて、向こうのほうに山が見えます。

 

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帰りに、ルネ・イカール美術館に寄りました。

お寺に付随する施設だそうですが、おしゃれで官能的な女性を描いた版画を、コレクターの邸宅をイメージした建築に展示していて、お寺と、この美術館の取り合わせもなかなかおもしろく思えました。

 

帰りは叡山電車出町柳まで戻ってきました。

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レトロなホーム。

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帰ってから、かま風呂を見学するのを忘れてしまったことに気付きました!

また次の機会のお楽しみにしましょう。

 

icartmuseum.com