ユーラシアのかたきを京都で討つ?
もうひとつのブログ、シベリア鉄道を使った旅行体験記(還暦ひとり旅 シベリア鉄道+ヨーロッパ日記)で書きましたように、途中で体調不良になったり飽きてしまわなければ、ポルトガルまで行く予定でした。
そうすると、上海から始まって、ユーラシア大陸横断が達成できたはずなのですが、なんといっても前から行ってみたかった本来の目的地はポルトガルだったのです。きれいなタイルや情熱的なファド、海、ネットで見つけた、希望にあわせて調香してくれるという香水店がそこにはあったはず。それと、けっこう日本人の好みにあっておいしいという料理…
せめて日本でポルトガル料理のお店があったら行ってみたいと思っていたのですが、スペイン料理はけっこうあっても、ポルトガル料理はなかなかありません。
と思ったら、なんと、ポルトガル人シェフがカステラやポルトガル菓子を焼いて売っているお店のカフェで、ゴールデンウィーク限定で、ポルトガル料理のランチをやっているとの情報を得ました!
そのお店、カステラ ド パウロは、北野天満宮のすぐ横(東側)にあります。
さっそく行ってみました。(5月7日)
倉が2つ並んでいる、右側です。
中に入ると、お持ち帰り用のお菓子を買う人で混み合っていました。
2階席をお願いして、案内していただきました。階段が急なのでお気をつけ下さいと書いてあります。
2階は、太い梁とがっしりした木組みが見えていて、つやつやした木のテーブルと木の椅子が置かれ、壁にはアンティークの調理器具が飾られています。民族衣装も飾ってありました。
ぶれている上に、立派な梁が写っていません。ごめんなさい。
壁に沿って飾られた調理器具を席から見上げたところです。
ランチは1種類で、7日のは、春キャベツとズッキーニのポタージュと、オレンジと生野菜のサラダ、干し鱈のコロッケ、チキン(ポルトガルではアヒルを使う、とのことでしたが、鴨?)入りライスで表面がこんがりしているものの盛り合わせと、ドリンクでした。
ワインも選べたのですが、私は残念ながらアルコールに弱いので、アイスティーにしました。
ご飯のおこげのところが少し固いですが、それはそれでおいしかったです。鱈のコロッケはコロッケというイメージより唐揚げっぽいかな。
なかなかおいしくて、十分お腹がいっぱいになったのですが、テーブルにお菓子の紹介一覧が置いてあって、見ていたら試してみたくなってしまいました。
翻訳が「若い修道女の乳房」などという名前のがあって、興味深かったのですが、卵黄と砂糖だけを使っているということは、鶏卵素麺みたいな味? としたら、子どもの頃から鶏卵素麺だけは食べられなかった私にはもしかしたら向かないかもしれないので、見送りました。
エッグタルト(違う名前ですが)みたいなものや、おいしそうなのがいろいろありましたが、カスタードと生クリームのエクレアに鶏卵素麺がのっているのをいただいてみることにしました。鶏卵素麺、ずっと苦手だったのですが、子ども時代に食べられなかったもので大人になったらけっこうおいしいと感じるようになったものもあることですので、そろそろ試してみたい、でもたくさんは恐い、ということでちょうどいい量です。
鶏卵素麺もポストガルから渡来したものだったと、ここで初めて知りました。
キャベツの葉を模したお皿で供されました。
全然違和感がなくて、たいへん美味でした。カスタードも生クリームもおいしいです。植物油を加工した工業製品クリームを使うお店が多いので、生クリームが合格のお店は本当に少ないです。
鶏卵素麺だけも味わってみましたが、くせがなくて問題なしでした。
お店の名前にもなっているカステラもそのうち味わってみたいものです。
ポルトガル人シェフが焼いていると聞いた時に、日本のカステラの原型のポルトガルのカステラなのかと思いましたが、シェフは長崎の老舗(1600年代創業!)で修行してからポルトガルでお店を開き、その後京都の元造り酒屋の蔵を改装してお店を出されたそうです。
オフィシャルサイトは
Castella do Paulo(カステラ ド パウロ ) | 京都“北野天満宮”大鳥居横のポルトガル菓子店
追記
2016年10月より日曜と祝日のみランチを継続されているそうです。平日は予約のみ。詳しくはオフィシャルサイトをごらんください。