矢取神事(下鴨神社)
先日は御手洗祭について書きましたが、今日行われた矢取神事も夏越神事ともいい、
身に付いた穢れが夏の暑さで体力が弱る頃に病気となって現れないよう清めるために行うそうです。
毎年立秋の前日に行われます。
御手洗祭の禊(みそぎ)でも祓いきれなかった穢れを神主さんがお祓いをして清めます。
この前、足つけ神事(御手洗祭)を行った御手洗池に、斎竹(いみたけ)を立てて清め、中央に50本の斎矢(いみや)が立ててあります。
日が暮れる頃、薪に火がともされます。
神職が玉串を捧げ、桃の木(といったような)でお祓いをします。
池の水は透明で底の石が見えるので浅いように見えますが、膝下ぐらいまであります。
神職と裸男(氏子)たちが入場して、神主さんが祝詞というのでしょうか、巻物を読み上げます。その間は皆頭を軽く垂れます。
あらかじめ氏子やお参りの人たちがjめいめい自分の名前と年齢を書いて全身をさすって息を吹きかけてから納めておいた人形(ひとがた)を神職が池に向かって撒くと同時に裸男たちが先を争って中央の矢を取ります。矢取りはわずか数秒で完了です。
この矢を取る事ができると1年間の厄よけになるそうです。
下鴨神社(賀茂御祖神社・かもみおやじんじゃ)の御祭神玉依媛命が川遊びをしていると一本の矢が流れ着き、持ち帰ったところ懐妊して賀茂別雷神(上賀茂神社の御祭神)を生んだという故事にちなむ、と下鴨神社の公式サイトにあります。
その由来を考えると、男性が取り合うようになったというのもなんだかへんな気がしますが、とにかく健康で幸せでありたいという昔からの人々の願いが込められた美しい行事です。
裸男(はだかおとこ)というのも伝統的な呼び方なのでしょうけれど、「はだか男の皆様」というアナウンスがなんだかおかしくて… 思わずクスッとしてしまいそうに。
人形です。
車の形もあるらしいです。
始まる前から雷がゴロゴロ鳴っていたので心配でしたが、雨が降ることもなく、雷は遠のいて行きました。